ドリーム小説






「私・・・・私、怖いのよ。」
「何が怖いんだい?」
「彼・・・シリウス・・を思い出すのが。」





言葉にしてしまえば案外簡単なもので、弱音はするする出てきてしまう。
決意は弱いものだったみたいで私の心に芽生えた勇気みたいなものはどんどんしぼんでいってしまった。





「どうして?」





リーマスの声は明らかに裏返っていた。(だけどそんな風にされたって私は思い出したくないの。)





「私、彼のせいで・・・みんなに嫌われているのよね?」
「何を・・・」
「やっぱり。・・・彼は私に何をしたの?どうしてみんなはあんなに怒ってるの?」
?」
「私が・・・私が、消えてしまえば良いだなんて。」






リーマスは、どうして途中で詰まったの?やっぱり彼は私に何かしたの?





『真実は自分で見つけるのよ。』
『大丈夫。悪いようにはならないから。』







夢の中にいるときからとても不信に思っていた。
どこか懐かしいような彼女の声。
(だけど私は・・・)





「僕からは話せない。」
「どうして?!」
「答えは・・・自分で見つけるんだ。」





リーマスの返事は曖昧なもの。(協力するって言ったのに。)
やっぱり私には無理なのかな。全てを知る勇気がない。





『あなたなら出来るの。』





頭の中の彼女の声がどうしてこんなに優しく響くのか私には分からない。
だけど、心の深いところに何かがささるようなそんな気がして。
(ついさっき同じ事を誓ったばかりだけれど。)






「そう・・・よね。私、こんなことでめげちゃダメなのよ!」
?」
「私が馬鹿だった。決めたのよ。あの時。」
「ごめんね。」
「・・・どうしてリーマスが謝るの?間違ってたのは私じゃない。」





夢の中の彼を信じよう。あんな風に優しい顔が出来る人の中に悪い人はきっといないから。





「誰だか分からないのだけど頭の中から声がすることがあるの。私、彼女に救われているわ。」





リーマスが後ろで何か言ったような気がしたけど私にはやることがあるから。
(ホグワーツ城は広いから早くしないとマダムポンプリーに叱られてしまう。)














神様はなんて残酷なのだろう。
(さっきあんなに強く決意したことをいとも簡単に壊してしまう。)




焦ったような顔で彼が私を見た。
腕の中の彼女の顔は分からない。
(でも、きっと笑っている。)



!」



体が条件反射で動いていた。そして何故か涙まで溢れてきて。





彼は必死で彼女と離れようとしていた。(追いかけてくるのかも知れない。それさえもうどうでも良い。)
医務室のドアが見えてきた。早く早く辿り着かせて。
力いっぱいドアを開けた。




!あなたどこへ・・・・あら?何かあったの!?」




マダムポンプリーの小言も流すようにして(何だか心配してくれたような気もするけど。)
自分のベッドにもぐりこんだ。(もちろんカーテンはしっかりと閉めて。)





。病人が全力疾走なんて行けません。これを飲んで早く休みなさい。」





いつかと同じ薬。(きっと眠くなるやつだ。)
飲み干して空き瓶を返す。心地良い倦怠感が私を襲った。





「眠ってしまえば楽になれるのですよ。」





遠くで喧騒がしたような気がした。
もう何も聞きたくない。


みんなわすれてしまえ



(20080129)

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