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「彼氏がこんなに近くにいるのに気付けないなんて、お前、彼女の資格なかったりして。」 誰かの声が頭の中から消えない。さっきから同じ台詞がぐるぐるまわる。 私、誰かの彼女だった?この声の持ち主は一体誰? 『わからないのなら無理に思い出すことはないでしょう?』 違う。きっと思い出さなきゃいけない。 何だかよく分かるの。 私きっとこの人を大切にしてた。 『こんな台詞を平気で言う男なんて思い出せなくていいのよ。』 私の意識はそこでフェードアウトした。 目を開けたとき私の目の前には白しかなくてびっくりした。 しばらくたってここが医務室だって認識したんだけど・・・ (私、何で医務室に?) 「!」 「・・・リリー?」 「ジェームズ!が目を覚ましたわ!」 「やった!すぐにパッドフットに知らせなくちゃ!」 “パッドフット” 誰?頭が・・・痛い。人の名前にしては変な名前ね。 「、大丈夫?」 「え?!・・・あぁ、全然平気よ。」 「そう。私、マダムポンプリーに知らせてくるわ。」 リリーは私のベッドのまわりのカーテンをひいて外に出て行ってしまった。 (マダムポンプリーが留守なんて珍しいかも。) それにしても・・・どうして私は医務室に寝ていたのだろう? 昨日から後の記憶がない。 ・・・昨日だけじゃない。ところどころ“何か”が抜け落ちてる。 ・・・考えるのはよそう。私は病み上がりっぽいし何かを無理にするってとっても疲れることだから。 「!マダムポンプリーはもう少し用事があるそうよ。 戻るまで私たちが傍についてても良いって!」 「本当?!マダムポンプリーにしては珍しいね。」 「えぇ。明日は紫色の雨が降るかも知れないわ。」 本当は、私、自分が何でここに寝てるのか理解できてないんだけど(リリーは説明する気ないみたいだし。) リリーが気遣ってくれてるのが痛いくらいに分かるから好意に甘えることにした。 「ジェームズ!」 「、良かった。だいぶ元気になったんだね!」 「まだ、ちょっと頭が痛いんだけどね。」 扉を開けて入ってきたのはジェームズで。 私はお見舞いに来てくれたのが嬉しくて少し大きな声を出してしまった。 (それにずっとついていてくれたみたい。) 「あの女共は私が制裁しといたからね!校長先生にもお話したわ!」 「あの女共?」 「を・・・階段から・・・突き落とした奴らのこと。」 「え?!私、階段から落ちたの?!」 「何、言ってるんだい?」 「・・・?」 「え?」 知らなかった。私、階段から突き落とされたのか。(ジェームズが来たから思い出したのかも知れないけどリリーにはもう少し早く状況説明してほしかった。)(何だか不信に思われてる?) 「・・・まぁ、いいや!がもっと元気になれるような人つれてきたよ。」 「本当?!」 やっぱり私、変なこと言ったのかな。 ・・・それにしても、私がもっと元気になれるような人って誰だろう?(アリスかな?)(リーマスとピーターかも知れない。) 「パッドフット、そろそろ入ってきなよ。」 「ほら、パッドフット!」 「シリウス、あなた何やってたの?の一大事ってときに!」 「、ほら、シリウスだよ。」 『 頭が、、、痛い。 何?聞こえないよ。あなたは、誰だったっけ? 「え、あぁ、シリウス・・・さん?」 とりあえず、リリーが呼んでるように真似してみたんだけど(初対面で呼び捨ては気が引けるからさん付けにしたわ。) 「、何言ってるんだよ。」 「・・・?どうしちゃったの?」 この様子からして知り合いだって思うんだけど それでも私この人のこと、どうやったって思い出せない・・・。 「ごめんなさい。私、あなたのこと・・・知らないみたい。」 ごめんなさい。 私、この人のこときっと忘れてる。(シリ・・・ウス・さん?) 思い出せないの。何にも。この人は私の何?とも・・だ・・ちだよね? 頭が割れそう。痛いよ。 でも、でも頑張って思い出さなくちゃいけない。思い出したい。 だから、だから、 そんな悲しげな顔・・・しないでほしい。 「?どうしたの?」 リリーの心配そうな声が遠くから聞こえる。 頭が・・・痛いよ。 「みなさん!に必要なのはお喋りではなく休養です! 直ちに退室するように。」 「先生!あと5分だけ!」 「ポッター、いけません。私がいないあいだ長く時間があったはずです。」 「は、いつ退院できますか?」 「そうですねエバンズ、は今週いっぱい入院させますからノートを取ってあげなさい。」 「はい。」 「さぁ、もう良いでしょう。あと5秒以内ですよ。」 3人は、私を残して出て行ってしまった。 「。あなたに必要なのは休養です。これを飲んでゆっくり休みなさい。」 マダムポンプリーからもらった薬を飲んだら妙に眠たくなって(きっとそういう薬だったんだ。) そこで私は、意識を手放した。 アリスは子世代のあの子のお母さんです。 (20080115) Top Next→ |