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「お前のことは俺が世界で一番幸せにしてやるよ。」 「本当に?!・・・シリウスに出来るのかな?」 「出来る、出来ないの話なんてしても無駄。俺、もう決めてるから。」 「じゃあ、・・・じゃあ約束だよ。」 「おぅ。」 「おい、パッドフット!の意識戻ったみたいだぞ!」 プロングズの声で我に返る。の・・・の意識が戻った!? 「おい!それ本当かよ!」 「本当さ。リリーなんて安心して泣いちゃったよ。パッドフットも今から医務室に行くだろ?」 「当たり前。知らせてくれてサンキュウな。」 あんな心にもない会話を交わした後でと死別なんて冗談じゃねぇ。 もっとも、冷静になってみればマダムポンプリーがいる限りが死ぬなんてありえないことだけど。 (それでも、俺はこの知らせを聞くまでかなり心配だった。) ・・・あんなひどいこと言わなきゃ良かったんだ。 「そこに愛があるなら戦わなくっちゃいけない。」 「いきなり何、言ってるんだよ。、お前いつも唐突すぎだろ。」 「そこに愛があれば、きっと大丈夫。」 「おい、どうした?」 「あっ、シリウス!」 「お前、今俺の存在に気付いたのか?」 「ごめん、ちょっと考え事してた。」 「彼氏がこんなに近くにいるのに気付けないなんて、お前、彼女の資格なかったりして。」 いつもみたいに軽い冗談のつもりだったんだ。 は怒った顔も可愛いから。それが見たくて。(アイツ、いっつもほっぺたが膨らむんだよな。) 「やっぱり・・・・。」 「なっ?!おい、ちょっと!!どこ行くんだよ!」 だからいつも通り、は俺の冗談に頬を膨らませて・・・俺に何か反論してくると思ってた。 ちょっと呆然としたのがいけなかったんだと思う。は談話室から飛び出して行った。 すぐ我に返って追いかけた俺だけど、階段のところで聞きたくないことを聞いてしまった。 「これって、やばいんじゃない?」 「まさか、ちょっと押しただけでバランスくずして階段から落ちるなんて・・・。」 「・・・当然の報いじゃない。みんなが悪いのよ。」 誰かが階段から落ちたっていうところまでは認識できた。 って・・・の名前が聞こえてから俺の頭の中は真っ白になっちまって。 気が付いたら、俺は階段を駆け下りての近くに走り寄っていた。 「シリウス、なんて構わないでよ!」 俺の中で何かが切れたような音がしたんだ。 「今度、お前が、の、名前を、呼んだら、殺す。」 それまで、ザワザワしてた現場だったけど俺のヒトコトで全部が静かになって。 俺は無我夢中で医務室に駆け込んだんだ。 そのとき微かに「さよなら。」って悲しげな声が聞こえた気がしたんだけど。(俺、ちょっと色々おかしかったのかも。) 「パッドフット?扉開けるよ?」 「・・・お前、先に中の様子見てきてくれよ。」 「何言って・・・」 「いいから!」 「・・・わかったよ。」 やっぱり、冗談とはいえあんなこと言った後でにどんな顔で話しかければ良いかわかんなくて。 とりあえず、プロングズに様子を見に行ってもらうことにした。 「ジェームズ!」 「、良かった。だいぶ元気になったんだね!」 「まだ、ちょっと頭が痛いんだけどね。」 の声。いつも通り。俺の好きなの声だ。 「あの女共は私が制裁しといたからね!校長先生にもお話したわ!」 「あの女共?」 「を・・・階段から・・・突き落とした奴らのこと。」 プロングズが言いにくそうにに告げた。(悪ぃ、プロングズ。) 「え?!私、階段から落ちたの?!」 「何、言ってるんだい?」 「・・・?」 「え?」 「・・・まぁ、いいや!がもっと元気になれるような人つれてきたよ。」 「本当?!」 「パッドフット、そろそろ入ってきなよ。」 はもう目を覚ました。じゃあ、後は俺が連れて帰るだけでいい。(ちゃんと、謝ろう。) 俺は、意を決してドアをあけた。 「ほら、パッドフット!」 「シリウス、あなた何やってたの?の一大事ってときに!」 「、ほら、シリウスだよ。」 「え、あぁ、シリウス・・・さん?」 時が止まってしまったかと思った。(こいつ、いつから俺のことさん付けで呼ぶようになった?) 「、何言ってるんだよ。」 「・・・?どうしちゃったの?」 (その先を聞くのが怖い) 「ごめんなさい。私、あなたのこと・・・・」 あの時、微かに「さよなら」って・・・確かにそう聞こえたんだ。 思い出せない大切な記憶は・・・ (20080113) Top Next→ |