ドリーム小説




好きなんだ。どうしようもなく。





俺の好きな女の子は俺の兄貴と仲がいい。そりゃ俺とだっていつも一緒にいるぐらい仲がいいけど俺の兄貴と彼女の間にはたまに誰にも入りこめない空気が流れていて、そういうのに出くわした時、俺はとてつもなくへこむんだ。好きだからこそこっちを振り向いてほしくてだから俺はローズの作戦に易々と乗ってしまった。そう、作戦っていうのは俺とローズが付き合ってるフリをするってこと。





「やっぱり、この作戦は失敗だったかも知れないわね。」
「何でだい?」
「さっきそこの曲がり角で最悪な噂を聞いたの。」





今更そんなことを言われたって俺にどうしろって言うんだ。ローズのことは友達として良い奴だと思ってるけどどこまで行ったってそれ以上の感情は伴わないのに。(賭けに乗ってしまった俺にも間違いなく責任はあるんだろうけど。)




「それで、最悪な噂っていうのは何なんだ?」
「実はね・・・・」
「実は?」
「ビルに彼女が出来たらしいのよ。」
「ビルに?」
「えぇ。それで相手なんだけど、どうもらしくて。」
「はぁ!?」




つい、声が荒立ってしまった。だって、今のこの状況は俺たちが最悪の結果として想定していたパターンのうちのひとつなのだから。



「それで、ローズ、君はどうするつもりなんだい?」
「・・・・。」
「君も、俺も、ふたり仲良く共倒れするのか?」
「うるっさい!今考えてる!」





ローズが爪を噛む。イライラしているときに爪を噛むのが昔からの彼女の癖だ。





「最悪よ。私はビル先輩が、チャーリーはが、好きだった。それだけだったのに。」
「頭を掻き毟りたいのは俺の方だ。」











俺は中庭を歩いていた。あの後ローズといるのは何だか気まずくてそわそわしていたら彼女は女子寮に閉じこもってしまったのだ。(よっぽどショックだったらしい。・・・まぁ俺だってたいがい泣きそうだけどな。)木の下で自分と同じ。燃えるような赤毛を見つけた。髪の色も体に流れる血液も元の遺伝子だって同じなのに、彼女はどうして俺じゃなくてビルを選んだのだろう。





「俺の背後をとるなんて10年早いぞ。」
「!?・・・ビル。」





ビルが口の角を上げて俺に手招きをする。自分の隣に出来た空間を叩いて俺をそこに座らせようと誘導する。




と・・・と付き合ってるのか?」




殆ど無意識のうちだった。気がつけば口から零れていた。




「本当だって言ったらお前はどうするんだ?」
「俺は・・・俺は・・・」
「ま、お前に渡すつもりなんてサラサラ無いけどな。」



ビルの目があまりにも真剣で気がつけば俺は背中に嫌な汗をかいていた。




「お前はの何を見てた?が一番辛いときに支えたのは俺だ。」
「そんなこと・・・知らなかった。」




の視線の先にはいつでもビルがいた。アイツは俺といたって無意識のうちにビルに視線を送っていた。俺とふたりきりのときはそこまで酷くなかったけど、そこにローズが加わるとビルの方を見る回数がとてつもなく増える。そうするとビルがこっちにやってきて上手くを攫っていってしまうんだ。





は最初っからビルが好きだったんだよ。」
「何でそう思う?」
「ビルのことばかり目で追ってた。」
「そうさせたのは誰だ?」
「さぁ?俺にはわからないね。のことなんか分からない。俺は、じゃない。」
「チャーリー。俺はお前を見損なったよ。全てが狂ったのはいつからかよく考えてみろ。」
「何を・・・「ま、は俺の彼女になったわけだしこれからはあんまチョッカイかけんなよ。」




さっきまでの真剣さが嘘みたいにビルがおどけて言った。俺は自分が言ってしまった言葉の数々を何度も何度も考える。自分で言って悲しかった。俺は最近ののことが何も分からないし(今の俺に分かるのはローズの機嫌が超絶に悪いっていうことだけだ。)とろくに会話もしていない。(少なくともあの作戦を実行しだしてから1度もちゃんとした会話をした記憶がない。)




「あっ、だ。」





今だってそうだ。俺は、ビルより早くを見つけられなかった。結局、俺は待っているばっかりで告白だってしてないし「おはよう。」の後だって話題を振ったりしなかった。いつだってが動くように動くように仕向けて心のどこかで自分が傷付かなくていいように予防線を張っていただけなんだ。



(はいっ!実は相思相愛だったふたりです 笑 しかも、チャーリーはめちゃめちゃさんのことが好きです。・・・あぁ、この連載を書くの久々すぎました。おとついまで設定忘れてたほどです 苦笑 ちなみにビルは本気でさんが好きですよ?だからローズの想いは全く届く予定がありません。今とてつもなく眠いので変なことを書く前にこの辺で退散しておきます。久々の更新だったのに短くてごめんなさい;;)


(20080420)


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