ドリーム小説








『誰か助けて』なんて絶対言いたくなかったけど、私の心はいつだって悲鳴をあげていた。1週間前に死喰い人がためらいもせず両親を殺したし、試験の結果は最低。このご時世、いつ死ぬかなんて分からないしどうせ死ぬなら立ち向かって死ぬのが良いなんて考えだから私の希望進路は闇祓い。
高望みだって充分、理解してる。リリーも闇祓い希望だけど成績は抜群だし、シリウスやジェームズだってもっと成績優秀。リーマスの成績はよく知らないけれど、(いっつも上手く交わされる!)魔法薬学以外なら良い成績を修めてるって聞いたことがある。





「どうしたら良いんだろう。」
?」
「うわっ、あぁリーマス。」
「そんなところで何やってるの?」
「現実逃避。」
「現実逃避って・・・。」





そう言うとリーマスは私の隣に腰を下ろした。





も闇祓い希望だっけ?」
「うん、まぁね。こんな成績で何言ってるんだって感じだけど。」
「成績はこれから上げれば良いよ。まだあと1年半あるしN.E.W.Tだって終わってないんだから。」
「うん。」
「ほら、そんな沈んだ顔しないで。そうだ!ハニーデュークスから新しく出たチョコレート食べる?」
「わっ、いいの?!」
「良いよ、あげる。」





リーマスがポケットの中からピンク色の銀紙に包まれたチョコを取り出した。
口に入れてみると甘くて泣きそうになった。





「美味しいね。」
「でしょ。泣きたい時には甘いものを食べると良いんだよ。」






『そんなの聞いたことないよ。』って言おうとしたけれど私の口は上手く言葉が紡げなかった。
頬に温かい液体が容赦なく流れているし、鼻の頭はツーンと痛い。




「無理しないで。泣きたい時には泣いていいんだよ。」




リーマスの優しい声が優しい掌が私の涙腺を刺激しすぎたみたい。




「どうしても上手く行かなくなったときには、一度立ち止まって空を見上げて大きく深呼吸するんだ。そうすると心がとても軽くなるよ。それに、は一人でたくさん抱え込みすぎなんだよ。君にはリリーっていう親友と悪戯仕掛け人がついてるっていうのにさ。」





「ありがとう。」





リーマスの言った言葉が私を何かから助け出してくれたような気がした。
その証拠にさっきより随分心が軽い。







「泣き止んだんだね。良かった。」
「何だかリーマスに救われたよ。」
「それなら良かった。これからはもっと僕らに頼ってね。」







(空を見上げて大きく深呼吸するっていう行為は、私の中で一生よく効くおまじないになりそう。)
少し前を歩くリーマスの背中を見つめながら、柄にもなく微笑んでいる私がいた。





反転で後書き

こんなリーマス氏が大好きなんです。
ちなみに題名の「スーハー」っていうのは深呼吸するときの呼吸音のこと。
この言葉の響きが気に入ったのでそのまま使用しました。
そして、この話を思いついたときから『相手は絶対リーマスだ』とも思ってました。
彼には、どうしても助けてほしいときにさりげなく気付いてくれる人でいてほしいです。

では、ここまで読んでくださって有難うございました。


(20071103)