ドリーム小説



もういらないんだ。と痛いほど繰り返す。





走っている。そう、私は今走っている。ああなるのはずっと前から分かっていた。それでも彼女と私は親友だから。とどこか 安心していて。そんなに好きなら捨ててくれれば良かったんだ、と元のところへ返してくれれば良かったんだ、と今更彼を責 めたって私の中であの光景が焼き付いていて離れてくれない。




「痛っ・・・」




胸が・・・痛い。痛くて堪らないの。誰か助けて。なんて叫んだところでやっぱり私があの光景に少しずつ蝕まれていくのは 痛いほど目に見えている。結局は消えないのだ。ベッドの上で組み敷かれているリリーと、組み敷いているジェームズと。ど んなにスリルをはらんだセックスだってあれには敵わないんじゃないの。なんて自嘲気味な気分になる。





「邪魔だったのは私か。」




いつからか疎ましいと思うようになってしまった。傍から見てたって二人が好きあってるのは確実なのにどうして彼は・・・ ジェームズは私を捨てないのだろう。と。・・・それも今日でおしまいだ。彼は態度で私に示した。事もあろうに私とリリー ふたりの部屋でセックスをしたのだから。




「さよなら。」





いつか彼と戯れた丘の上で精いっぱいの憎しみと愛をこめて彼との思い出を燃やす。灰が風に乗ってどこか知らない処へと飛 んで行く。結局は愛しいから行ってしまう灰ですら惜しい。




「行かないで。」




風に乗って行ってしまう灰が彼のようだと思えた。きっと彼は私の制止も聞かず遠くへ、リリーのところへ行ってしまう。私 はこれからどうすれば良いのだろう。きっともう全てが元には戻らない。私とジェームズ、私とリリー、私と彼ら。私の居場 所はあそこには無くなってしまった。どうしたって男ってやつは最後には友情を取るのだから。




涙にダイブ
(彼が「」とひとこと呼ぶだけで私はどこへだって行けるのに。)




↓反転で後書き↓
報われない恋が書きたくてこんなことに^^;
久々の短編が悲恋で申し訳ないんですけど私は悲恋も好きです←
またもや名前変換ひとつしかなくてごめんなさい;;


(20080320)