ドリーム小説




「こんにちは。」
「!?・・・こんにちは。」






何の因果か分からないけれど、中庭に面した渡り廊下で日向ぼっこをしていたら(イギリスの11月はとても寒い)ルーピン先生に声をかけられた。私の心臓はそれだけで心拍数を上げてしまって、それと同時に写真の彼女が浮かんで胸が痛んだ。






「何をしてるんだい?」
「ひなたぼっこです。こっちはとても寒いから。」
「そうか。」
「はい。」
「このあいだのクイディッチ見たよ。」
「え!?先生も来てたんですか!?・・・恥ずかしいです。」
「恥ずかしい?どうしてだい?とてもすごかったよ。」
「・・・ありがとうございます。」





ルーピン先生に褒められることが嬉しい。・・・それに私がこんなに饒舌でいられるなんてびっくりだ。(顔は赤いかも知れないけど。)






「君の飛び方は私の大事な人にすごくよく似てるよ。」





舞い上がった気持ちが一気に地面へと叩きつけられたような気がした。大事な人っていうことはあの彼女しかいない。どうして私といるときにその人の話題を出すんですか。私の気持ちはそれほどまでにあなたに届いていませんか。大勢の生徒のうちのひとりなのですか。やり切れない感情がぐるぐる回ってどこか遠くへ消えてしまいたくなった。(あの人を重ねられるくらいならクイディッチなんてもうやらない。)





「じゃあ、私は授業の準備があるから。」





そう言うとルーピン先生は去って行ってしまった。私も立ち上がって行き先もままならないのに適当に歩き始めている。私はどこに向かっているのだろう。行き着く先に幸せはあるのだろうか。どこかに行き着くことが出来れば幸せを手にすることが出来るのだろうか。









「わぁ・・・!」




気が付けば目の前にすごく大きな黒犬が居て、ついつい感嘆の声を上げてしまった。というのも、私は犬が大好きで、何度もホグワーツに連れてきてもいい動物のリストに犬が書いてあればいいのにと思っていたからだ。




「こんにちは。」





返事を返されるわけもないのに挨拶をしてしまう。私はどんどん黒犬に近づいているけれど黒犬は逃げる気配がない。(これは撫でてもいいということなんだろうか。)




手が犬に触れた。真っ黒なその生き物は温かくて不覚にも泣きそうになってしまった。黒犬と目があう。どこかで見たことがあるような目だ。一体どこだっただろう。






「あたしの人生いいことあるのかしら。」





返事があるわけでもないのにボソッと呟いてしまった。黒い大きな犬は私を慰めるように鼻先を私の掌に押し付けてくる。この子には人間の言葉が分かるのかも知れない。





「あなたのお名前は?」


私の言葉が分かるかも知れない黒犬でも喋ることはやっぱり出来ないらしい。困ったような顔をしてこっちを見上げてくる。



「うーん、首輪も付いてないしなぁ。黒いからブラックとかどう?」



やっぱり、こんな安易な名前はお気に召さなかったらしい。犬は不機嫌そうに私に向かって吠えた。





「じゃあ、男の子だし、スナフキンでどう?私、ムーミン好きなのよねぇ。」



耳がピクっと動いたかと思うと嬉しそうな顔で(少なくとも私にはそう見えた。)スナフキンは私を見つめた。どうやらこの名前を気にいってくれたらしい。





「ばいばいじゃあね。今度、ご飯持ってくるね。」




犬に手を振ってその場を離れた。沈んでいた気持ちが少し上向きになったような気がした。




(名前の付け方が無理矢理すぎる・・・!ちなみに、シリウスはさんの出たクイディッチの試合を見てます。それでさんのクイディッチが凄かったので見つかっても逃げたりしなかったんです。目のことを言い出したときに逃げなかったのは逃げたら不信に思われるかなっていう気持ちがあったから。でも、もしリーマスの前でさんがシリウスの話をしたら一発でバレそうですよね;;  でも、シリウスが出したかったんで私としてはこれで満足です←/////やっぱり無理矢理すぎたんで話の内容をがらりと変えました。昔の内容を知ってくれている方がいらっしゃったらとてもうれしい反面恥ずかしいようなです(笑))


(20080502→加筆修正20120330)


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