ドリーム小説




「おはようございます。」
「あー、おはようございます。」







俺は朝が大の苦手や。頭は働かへんし寝癖を直す気も起こらへん。しかもに声かけてもうたかて上手いこと返されへん。もっと上手くやれたらえぇのに。






「先生、寝癖やばすぎー!」





女子生徒が職員室のドアを開けた瞬間に言うた。





「アホ。朝からうっさいわ。」
「でも、何やその頭ー!」
「何でもえぇやろ。それで今日は何やねん。」
「別に先生に用事っちゃうもん。財前先生と仲良うなりたいと思って。」
「そーかそーか。」




「財前先生!」






女子生徒はのところへと走り寄っていく。がこの子を見つめる目はめっちゃ優しい。(純粋に羨ましい。)・・・くそっ!タバコ切らしとる。俺はアホかっちゅーねん。生徒に(それも女子や)嫉妬してどうするねん。いくら俺がタバコ好きでも職員室でタバコ吸うなんて常識が無さ過ぎる。俺にだってそれぐらい分別はあるつもりや。






「ありがとうございました!」







女子生徒はにお礼を言うと足早に外へ出てった。話の内容が気になる。それでもそれは俺が聞いたらアカンことやし、だって話してくれやんやろう。







「財前先生、さっきの子えらいませてましたね。」
「そうですか?可愛らしいと思いますけど。」
「財前のことをわざわざ先生に聞きにくるやなんてちょっと常識疑いますよ。」






白ブタみたいな数学教師の口を塞いでやりたかった。白ブタの台詞でさっきの女子が何しに来たんかすぐ理解できた。・・・それにしても、アイツはに聞きにくるぐらい真剣に財前が好きやっていうのに白ブタはそこんとこを全然理解してへん。






「それだけ真剣なんですよ。私は彼女が青春を謳歌してるって感じで羨ましいですけどね。」
「そうですか・・・。それはさておき今晩、食事でも行きませんか?」





の返答には少しとは言え嫌味が入っとったのに白ブタはそれにすら気付かずに挙句の果てにはを食事に誘い出す始末や。(何、考えとんねんボケ。)




「すいません。今日はちょっと。」
「またですかぁ?この間もアカンかったやないですか。もしかして俺、嫌われとんのかな。」
「いやー・・・」




当たり前じゃボケ。会話を聞いとるだけで苛々がつのる。大体からしてお前のは小さな親切めっちゃでっかいお世話ってな感じで本気でうざいだけやねん。が困っとんの分からんのか。なんて、心の中をきったない感情がぐるぐる回る。






「白ブ・・・白井先生、もうすぐ授業始まりますよ。」
「!?・・・渡邊先生。知らせてくださってありがとうございます。」






俺が声をかけた途端、白ブタの顔はしかめっ面に変わる。(分かりやす過ぎるっちゅーねん。)








「オサム、ありがとう。」





今日、初めての顔をちゃんと見たような気がする。





「気にすんなや。」
「じゃあ、私ももうそろそろ保健室行かんとアカンから。」
「おぅ。」





そう言うとは外に出て行ってしまった。あの会話のあとに何かを聞けば話が広がったかも知れへんのに俺は何も出来ずじまいや。ほんま、あの女子生徒はすごいと思う。好きな相手のために一生懸命になるやなんて今の俺には無理や。未だに躊躇しとる俺がおる。のことは会えば会うほど好きになんのに。に挨拶して貰えると、この俺が一日、元気に頑張ろなんて思えるし、さっきみたいにお礼なんかを言われたときは無条件でテニス部の奴らにこけしをやってしまうぐらい好きやのに。今の俺に足らんのは勇気とタイミングや。それぐらい分かっとる。


(約1ヶ月ぶりの更新。オサム好きだけど書くのが難しいんです;; 今回、1ヶ月ぶりにやっと書けたのに短くてごめんなさい。もしかしたらこの話、書き直すかも知れません;;)


(20080428)


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