ドリーム小説


「さよなら。」
「なっ!おい、どういうことやねん!」








自分から告げた言葉に後悔はない。「またね。」じゃなくて「さよなら。」にしたのはあたしの最後の抵抗。最後まであたしばっかりが好きやなんて何かめっちゃ悔しいやん。











「お疲れ様。」









公園のベンチであたしを迎えてくれたのは中3から3年間とちょっと何故かおんなじクラスの千歳。(今年で4年目や。)席がしょっちゅう近くなるからいつの間にかよう喋るようになって(あたしが男テニと仲良いっていうのもあるんやろうけど。)今回のことでも結構相談にのってもらった。










「それで、あん最低男とは別れられた?」
「うん、バッチリバッチリ。自由にしてやったわ。」
「何ねそれ。」










そう言うと千歳は黙りこくってしもた。思えば、あの男とおるときのあたしは話題探しに必死で沈黙を作らんようにってそればっかり考えとった。こんな風に誰かと沈黙を共有するなんてめっちゃ久しぶりのことで、でもその沈黙は考えとったよりずっと心地よくて。夏の夕暮れ、公園のベンチ。もしかして自分、めっちゃ青春しとるんちゃうん。










「ありがとう。千歳。」
「いきなりやね。」
「お礼、言わなアカンって今気付いたん。」
「俺は他人のためになんて動かん。卑怯な男たい。」
「え?」
「何でもなか。」









また沈黙。千歳との沈黙は何故か全然、苦痛やない。むしろ居心地が良くて。そう、何か千歳の発する空気に包まれとるようなそんな感じ。









「俺が自分の為に動いとった言うたら軽蔑ばすると?」
「?」








千歳が突然、沈黙を破った。










「俺はに別れて欲しかったたい、じゃけ『別れろ』言うたんよ。」
「それって・・・」










またも沈黙。さっきまで悲しかったはずやのに、不覚にも顔が赤くなってしまった。そもそもあたしがこんなに平気なんって千歳のお陰なんやないかな。だって、あたしはついさっき1年分の想いにさよならしてきたばっかりやのに不思議と全然悲しくないんやもん。











「俺、ずっと前からんこと好きじゃけん。」








沈黙の其の後に
(顔が紅いのは夕日のせいやなんていつまで言えるやろう。)



↓反転で後書き↓
久々の拍手お礼入れ替え&初千歳!
千歳のこと本当に好きなのに方言が不安で今まで書けずでした。
書き終わった今も方言の心配が・・・。
今、連載中の「青春トランジスタ」でも「Salve」でも
いずれ出てくる人なので予行練習です。
「ここの方言変!」みたいなのがあればどんどん指摘してくださると幸いです^^^
「じゃけぇ」は広島なのかな・・・。



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(20080807)